中央⽇本⼟地建物グループのR&D拠点「NAKANIWA」は、同社の保有林をイメージした緑豊かで気持ちの切替えを促すインフォーマルなワークプレイスであり、オフィスの付加価値を高める空間づくりの実験の場でもあります。このNAKANIWAにて、中央日本土地建物グループの担当者が企画する、社員のサステナビリティ意識やワークエンゲージメントの向上などを目的としたワークショップイベントが、定期的に開催されています。今回は、森とのつながりを感じられるワークショップイベントを取材してきました。
虎ノ門の森ではたらく「NAKANIWA」
NAKANIWA は、中央⽇本⼟地建物グループが⽬指す「新しいワークプレイス」および「オフィスの付加価値向上に資する空間」を開発するためのR&D拠点です。
2023年10月のオープン以来、特に「インフォーマルな空間で⽣まれる付加価値」に着⽬し、社員が実際にワークプレイスなどとして利用する中で、居⼼地の良さやそこから誘発されるコミュニケーション・創造性・⽣産性・エンゲージメント向上などの可能性を検証しています。
また、山梨県⼭中湖村にある中央⽇本⼟地建物グループ保有林の間伐材を⽤いた内装づくりや、森をイメージした植栽計画を通して、利⽤者が森や⾃然とつながるきっかけづくり、環境配慮やサステナビリティに対する意識醸成、そこから⽣まれる交流発展を図っています。
花とグリーンいっぱいのボックスアレンジメントにチャレンジ
東京都内に大雪が降った翌日、夕方のNAKANIWAでイベントが行われました。NAKANIWAの空間デザインを手掛けたparkERs(パーカーズ)の皆さまを講師に迎え、バレンタインシーズンにぴったりのフラワーアレンジメントを作るワークショップです。
NAKANIWAは自然光のように時間によって変化するサーカディアン照明を取り入れており、夕方の落ち着いた灯りに包まれた雰囲気です。参加者はドリンクカウンターのお茶を片手に席につき、どこかのんびりした雰囲気を楽しんでいるようです。また、今回は、前回のイベントよりも男性参加者が増えている様子も見られました。
まずはparkERsの皆さまによるイベントの概要紹介からスタート。1年で最も多くの花が贈られる日であるバレンタインデー直前だけに、「今日のアレンジメントもぜひ花言葉にちなんだロマンティックなものにしてほしい」と、会場に用意された花それぞれの花言葉も解説がありました。

カーネーションは「純粋な愛」、ピンクのバラは「私を射止めて」……面と向かっては、なかなか口にできないような情熱的な花言葉たち。ちなみに、自社の保有林からやってきた松ぼっくりの花言葉は「永遠」なのだとか。
解説に続き、いよいよアレンジメントの実践です。花材が並ぶカウンターへ花を見に行く姿や松ぼっくりを選ぶ姿から、皆さんの楽しそうな様子や真剣な表情が見受けられました。

「一番大きい花からボックスへ入れてみましょう」「大きな枝は切り分けてみんなで使いましょう」という講師のアドバイスを参考にしながら進めていきます。

あれもこれも入れて箱から飛び出しそうなアレンジの仕上がりに「ビックリ箱みたい!あっ、褒めているんですよ」という講師のコメントに笑いが起きる場面も。
ボックスもいっぱいになってきたところで、「ちょっと遠くから見ると、また感じ方が変わりますよ」とアドバイスが。参加者は仕上げに向けてラストスパートに入ります!

インテリアや植栽にこだわったNAKANIWAだけに、出来上がったフラワーアレンジメントを撮影するのに絶好の“映えスポット”が複数箇所ありました。最後はスマートフォンを片手に、仕上がったアレンジメントを囲んで記念撮影をしたり、熱心に自作のアレンジメントを撮影したりする様子も!
大雪の直後だけに、「急遽出席できなくなった応募者のピンチヒッターで参加した」という男性は「こういうイベントがないとなかなか花に触れる機会はないので」と言いながらも、とても楽しんでいた様子。「NAKANIWAが大好きなのでイベントに参加した」という男性は、アレンジメントを「奥さんにプレゼントしたい」とちょっと恥ずかしそうに教えてくれました。

交流の盛り上がりなど、イベントとして「育ってきている」ことを実感
今回イベントを主催した中央日本土地建物 事業統括部イノベーション開発室 小宮さん、イベントの企画から講師まで務めてくださったparkERsの堀部さん、後藤さんにお話を伺いました。

「今回は、フラワーボックスのアレンジメント材としてカラマツを入れることで、社員が保有林を意識するきっかけをつくりました。その点では12月のクリスマスリースづくりと同様のアプローチでしたが、今回は他のアレンジメント材と合わせてカラマツの花言葉についても説明していただいたので、新たな切り口で学びがあったのではと思います。実際に私は花言葉の話を聞いて、カラマツの花ってどんな色なんだろうだとか、いつ開花するんだろうだとかを調べたりしたので、色々な観点から環境や保有林への興味を広げて頂くきっかけにもなったと思います。これからもNAKANIWAだからこそできるかたちで、訪れた人に保有林や植栽、木などのことを知っていただく機会を提供できればと思います」(中央日本土地建物 事業統括部イノベーション開発室 小宮さん)
「バレンタインデー目前ということで、このような季節のイベントをきっかけに生活シーンで花やグリーンがより身近になってくださればうれしいです。また、1回目よりも2回目、そして3回目はさらに、和気あいあいと会話を楽しみながら参加されている感じが出てきて、『このイベントで知り合った参加者同士の交流も深まっている』と感じました。3月以降も花や自然と触れ合えるイベントをやりましょうというお話はいただいているので、さらなる交流の機会になればと思っています」(parkERs堀部さん)
「クリスマスリースを作ったときは、ある程度材料も絞られていたのですが、今回はより自由に、イチから作ってもらうような内容で企画しました。それだけに参加者の特性がより濃く出るというか、好みなどがアレンジメントにも現れてきて、会話もいっそう弾んでいましたね」(parkERs後藤さん)
まとめ
外は積雪も残りまだまだ寒かったこの日ですが、NAKANIWAは花を愛でる参加者でほっこり温かい雰囲気に。翌週のバレンタインデーも、きっと花の色や香りを楽しみながら、優しい気持ちで過ごせたのではないでしょうか。バレンタインデーが終われば徐々に近づいてくる春も待ち遠しくなるような、素敵なひとときでした。