NAKANIWAワークショップイベント「テラリウムづくりとお花見」レポート

NAKANIWAワークショップイベント「テラリウムづくりとお花見」レポート

中央⽇本⼟地建物グループのR&D拠点「NAKANIWA」は、森林をイメージしたユニークなワークプレイスであり、オフィスの付加価値を高める空間づくりの実験の場でもあります。このNAKANIWAにて、中央日本土地建物グループの担当者が企画する、社員のサステナビリティ意識やワークエンゲージメント向上などを目的としたワークショップイベントが、定期的に開催されています。今回は、桜で感じる春の訪れや、テラリウムで自分だけの森を作ることをテーマにした「お花見イベント」を取材してきました。

 

虎ノ門の森ではたらく「NAKANIWA」

NAKANIWA は、中央⽇本⼟地建物グループが⽬指す「新しいワークプレイス」および「オフィスの付加価値向上に資する空間」を開発するためのR&D拠点です。
2023年10月のオープン以来、特に「インフォーマルな空間で⽣まれる付加価値」に着⽬し、社員が実際にワークプレイスなどとして利用する中で、居⼼地の良さやそこから誘発されるコミュニケーション・創造性・⽣産性・エンゲージメント向上などの可能性を検証しています。 また、山梨県⼭中湖村にある中央⽇本⼟地建物グループ保有林の間伐材を⽤いた内装づくりや、神奈川県平塚市にある当グループ保有林の植生をイメージした植栽計画を通して、利⽤者が森林や⾃然とつながるきっかけづくり、環境配慮やサステナビリティに対する意識醸成、そこから⽣まれる交流発展を図っています。

「周囲と話さずにはいられない」創意工夫に満ちたワークショップイベントが開催

2025年3月、NAKANIWAで春の訪れを感じる時期にふさわしいイベントが行われました。NAKANIWAの空間デザインを担当するparkERsさんを講師に迎えて開催したのは、「テラリウムづくりとお花見」を楽しむワークショップです。

「テラリウムづくりとお花見」を楽しむワークショップ

参加者のテーブルに飾られていたのは、美しい桜。そして、テラリウムを作るためのビンやピンセットなどが用意され、会場が早くも華やいだ雰囲気に包まれていきます。

parkERsの小菅さん

本イベントのメイン講師であるparkERsの小菅さんが登場し、「本日はみなさんだけの小さなお庭を作っていただきます」と説明。

さっそく、ビンの中に入っている赤玉土(植物の栽培に適した土)を自由に掘り起こし、テラリウムの土台を作る作業が開始されました。

テラリウムの土台を作る作業

傾斜をつけるもよし、中央に山を形成するもよし。自由な課題設定に、少し戸惑いながらも真剣なまなざしで取り組む参加者たち。

テーブルごとに「何が正解なのかわからないね」「とりあえず感覚でやってみよう」など、コミュニケーションを取りながら手を動かしている様子が印象的でした。

真剣なまなざしで取り組む参加者たち

テラリウムの土台ができたところで、小菅さんも「この工程が一番難しい」という、2種類のコケを土に刺し、ビンの中に森を作っていく作業がスタートしました。

コケ一本ずつがピンセットでやっと掴めるほどの細さのため、思い通りに進まない参加者も続出。講師たちにコツを懸命に聞きつつ、苦戦しながらも少しずつ作品を形にしていきました。

作業の様子

会場で飛び交う「難しい」という言葉をきっかけに、周囲とのコミュニケーションも活発になっていきます。参加者に話を聞くと「作業の難易度が高く思わず口にしていたら、初対面の人とも気持ちを共有でき、自然と話をするようになりました」とのこと。

豊富な種類の石、人間と動物のフィギュア

山場は越えたものの、テラリウムづくりはまだまだ終わりません。豊富な種類の石から、自身の作品に合うものを選定する作業が開始されます。このとき与えられたのは、人間と動物のフィギュアを一体ずつ作品に盛り込むミッション。ここから一気に、参加者それぞれがテラリウムに唯一無二の世界観を作り出していきます。

参加者の作品

会場を一回りした小菅さんは「みなさんの個性が爆発しています!」と絶賛。テーブルを越えて他の参加者の作品を見に行くなど、さらなるコミュニケーションが生まれていました。

それぞれが自分の思う作品を制作できたところで、ワークショップは終了。最後には、桜を塩漬けしたハーブティーが参加者たちへプレゼントされました。

イベントの様子

参加者からは「自由な制作時間が多かったので、周りと話すきっかけに溢れたイベントでした」「テラリウム作りが初めての人同士だからこそ、フラットな立場かつ新鮮な気持ちで話せたのが楽しかったです」などのコメントをいただきました。

「難しい」を共通言語にしたコミュニケーションの活性化を実感

イベント会場

今回イベントを主催した中央日本土地建物 設計・技術部の関根さんに、ワークショップで得られた成果を聞きました。そして空間デザインと講師を担当してくださったparkERsの小菅さんと井上さんには、NAKANIWAという空間でワークショップを実施した感想を尋ねました。

中央日本土地建物 設計・技術部 関根さん

「今回初の試みとして、NAKANIWAの別フロアに入居するテナント様を招待しました。集中して作業していたり、弊社の社員と対話をしたりする様子から、本イベントを通じてポジティブな成果を生み出せたと感じています。また、今回はテラリウムだけでなく、季節を感じてもらうために桜を空間に取り入れました。テナント様からも『同じビルなのにNAKANIWAだけ雰囲気が落ち着いている』と、高評価をいただいたのは嬉しかったですね」(中央日本土地建物 設計・技術部 関根さん)

parkERs 井上さん

「イベント全体を通して驚いたのは、参加者のみなさんの集中力です。これは、もともと全員のモチベーションが高いのはもちろんのこと、やはりNAKANIWAが生み出す空間の効果ではないでしょうか。特に保有林のBGMは、森林にいるようなリラックスした気持ちを与えてくれると思います。仕事のことをいったん忘れ、目の前の作業に専念できる環境がこの場所にはあると感じました」(parkERs 井上さん)

parkERs 小菅さん

「真っ白な壁に囲まれた会議室で行うよりも、参加者たちの想像力を掻き立てられるワークショップになったかなと感じています。室内の植栽を見渡して『あそこの木みたいに少し斜めにコケを入れてみよう』と、具体的なイメージを構成する要素として、この空間が役立っている様子が見受けられました。また、木のぬくもりを感じられるだけでも、繊細なテラリウムを丁寧に扱う気持ちにつながります。参加者同士のコミュニケーションも活発で、私自身も想像力に溢れたみなさんの作品を楽しみながら見守っていました」(parkERs 小菅さん)

まとめ

自由度と難易度の高さから、自然と周囲とのコミュニケーションが生まれる様子は、まさにNAKANIWAならではのワークショップ。集中力や想像力を高めるための空間としてNAKANIWAにさらなる可能性を感じたひとときでした。

NAKANIWA

ライター:NAKANIWA

執筆者